「LINE公式アカウントをビジネスに導入したものの、機能が多すぎて何を使えばいいのか分からない。」
そのような人も多いのではないでしょうか。
そこで、このページでは、LINE公式アカウントの機能について、基本機能・便利機能とオプション機能に分けて詳しく見ていきます。
オプション機能は有料にて別途申し込みが必要になりますが、基本機能と便利機能については料金プランによって利用できる機能に差はありません。
ご自身のビジネスモデルに合った機能を活用して、LINEマーケティングを有利に進めていきましょう。
基本機能
LINE公式アカウントの基本機能とは、ビジネス用のメッセージ配信サービスであるLINE公式アカウントの、文字通り基本となる機能です。
以下では、メッセージ配信を中心とした4つの基本機能をご紹介します。
メッセージ配信機能
メッセージ配信機能は、LINE公式アカウントの最も基本的な機能です。
LINEがコミュニケーションアプリである以上、メッセージを配信する機能は最も多く使うことになります。
友だちとして追加してくれたユーザーに対し、日々の情報発信はもちろん、キャンペーン情報やイベント告知、顧客フォローアップなど、価値の高い情報を届けることによって、ユーザーとの信頼関係を構築し、店舗への集客や商品のセールスに繋げることができます。
また、メッセージが配信されるとユーザーのスマホにプッシュ通知が届き、メールや他のSNSなどに比べて高い開封率が期待できるので、積極的にLINEマーケティングに活用しましょう。
メッセージ配信で送信できるメッセージタイプは以下のコンテンツになります。
・スタンプ
・写真
・動画
・音声
他にもLINE公式アカウント特有のメッセージタイプとして、
・カードタイプメッセージ
・クーポン
LINE公式アカウントにおいて同時に送信するメッセージは3吹き出しまでが1通としてカウントされるため、1通のメッセージ配信でテキスト・画像・動画をセットで配信するなどの工夫も有効になってきます。
絞り込み配信
絞り込み配信とは、ユーザーを一定の条件で区分けし、ターゲットを絞り込んだうえでメッセージを配信する機能です。
この機能においては、「オーディエンス」と「属性フィルター」という2つの設定によって絞り込みが可能になります。
どちらの絞り込みでも、それぞれの条件で絞り込んだユーザーに合った内容を配信することで、メッセージ効果を高め、集客や売上増を狙うことができます。
また、LINEユーザーの属性にマッチした有益な情報を届けることで、ブロックされたり友だちから削除されたりするのを防ぐことも期待できます。
オーディエンス
オーディエンスとは、ユーザーが過去に取った行動などを基準として配信先を絞り込む機能です。
絞り込みの基準は下記の5つがあり、それぞれについて「含める」「除外する」を選択できます。
・ クリックリターゲティング:過去に配信したメッセージに含まれるリンクをクリックしたユーザーを対象にしたオーディエンス
・ インプレッションリターゲティング:過去に配信したメッセージを開封したユーザーを対象にしたオーディエンス
・ チャットタグオーディエンス:チャットに付けたタグを対象にしたオーディエンス
・ 追加経路オーディエンス:特定の経路で友だち追加したユーザーを対象にしたオーディエンス
・ ユーザーIDアップロード:TXT、CSV形式のファイルで個別にユーザーIDをアップロードして作成するオーディエンス
属性フィルター
属性フィルターとは、各種の属性によってユーザーを区分けし、配信先を絞り込む機能です。
区分けする属性は下記の5つです。
・ 性別
・ 年齢
・ OS(Windows、Mac、iOSなど)
・ エリア(都道府県別)
以上はLINE社が提供している無料の絞り込み配信機能についての解説です。
これ以外にも、他の会社が独自に開発販売している有料の拡張ツールを利用することで、さらに詳細な絞り込み配信をすることも可能となります。
有料の拡張ツールについては、別の記事で解説します(準備中)。
A/Bテストメッセージ
A/Bテストとは、ある事柄について2通り以上のパターンを同じ条件で実験し、その効果を比較する検証手法です。
比較する材料として、AパターンとBパターンの2通りを用意することから、一般的にA/Bテストと呼ばれています。
LINE公式アカウントでも、複数のメッセージ案がある場合に、そのバリエーションを一定割合のユーザーに配信し、それぞれの効果を比較したうえで、最も効果の高かったメッセージをその後のマーケティングに活かすことができるようになります。
例えば、どちらのレイアウトがより反応率が高いか、または、どちらの画像が多くクリックされるか、などのテストが可能です。
A/Bテストメッセージでは、最大4つのバリエーションが作成できますが、ターゲットリーチ(性別や年代、地域などが推定できるユーザーの数)が5,000人以上必要となります。
また、A/Bテストメッセージは全てのアカウントタイプ(プレミアムアカウント・認証済アカウント・未認証アカウント)で利用でき、フリー・ライト・スタンダード、どの料金プランでも機能差はありません。
ただし、テストではあってもメッセージの配信には通常と同じ料金が発生しますので、ご注意ください。
A/Bテストの設定は、WEB版の管理画面からのみ行うことができます。
設定方法の詳細は、LINE公式アカウントの管理画面マニュアルをご覧ください。
配信通数指定
配信通数指定とは、配信するメッセージの数を任意に指定して、友だちに対してランダムにメッセージを配信できる機能です。
一定の予算内に収まるようにメッセージ通数を指定できるため、予算オーバーとならないアカウント運用が可能になります。
また、各料金プランにおいて無料配信できるメッセージ通数の残数に応じて、通数を指定することもできます。
メッセージの配信先としては「すべての友だち」と「属性の絞り込み」のどちらかを選ぶことができ、その中からランダムに選択され配信されます。
この機能も全アカウントタイプや料金プランによる機能差はありません。
詳しくは、LINE公式アカウントの管理画面マニュアルをご覧ください。
便利機能
LINE公式アカウントの便利機能とは、見込み客の獲得や商品・サービスのオファー、さらには顧客管理やリピーターの増加など、LINEマーケティングを有利に進めることを可能にする機能です。
ここでは13の便利機能を解説します。
タイムライン投稿
タイムライン投稿は、LINE公式アカウントの「タイムライン」という箇所に情報を掲載することができる機能です。
アカウントタイプや料金プランを問わず、何回でも投稿可能で、費用は掛かりません。
吹き出しで情報を送るメッセージ配信やチャット機能と違い、スマホの画面幅いっぱいにテキストや画像を掲示できるので、詳細な情報やインパクトのある写真を掲載するのに適しています。
タイムライン投稿では、主に以下の形式のコンテンツを投稿することが可能です。
・スタンプ
・写真
・動画
・クーポン
・URL
・リサーチ
テキスト
通常のテキストメッセージで、絵文字や顔文字も含まれます。
文字数は、半角・全角・記号の区別なく、全て1文字としてカウントされ、最大10,000文字まで送信可能です。
スタンプ
基本的にはLINEの標準スタンプのみ利用することができ、個人アカウントで購入したスタンプなどは送信することができません。
画像
最大9枚の画像を一度にアップロードすることができます。
推奨フォーマットは【jpg、jpeg、png】となり、最大10MBのファイルサイズまで送信可能です。
動画
【mp4、m4v、mov、avi、wmv】など、代表的な形式の動画がアップロード可能ですが、ファイルサイズ500MB以下、長さ20分以下の動画に限ります。
クーポン
作成済みのクーポンを選択して投稿可能です。
ただし、テキストと同時にクーポンを送ることはできないため、クーポン画像に内容が伝わるコピーを入れておくか、説明用のテキストを別途投稿しなければなりません。
URL
任意のURLを送信することができます。
OGP(オープン・グラフ・プロトコル)が設定されたページであれば、URLを入力するだけでアイキャッチ画像・説明文・ページタイトルが自動的に表示されるため、WEBサイトやブログ記事への誘導に非常に便利です。
リサーチ
LINE公式アカウントに備わっているアンケート機能に当たるリサーチを投稿することができます。
投稿するためには、あらかじめリサーチを作成しておかなければなりません。
通常のメッセージ配信との違い
通常のメッセージ配信はユーザーにプッシュ通知が届きますが、タイムラインはコンテンツを投稿しても通知は届きません。
したがって、ユーザーに気付いてもらいにくいというデメリットはありますが、頻繁に投稿してもユーザーには通知が行かないため迷惑がられることがないという点は、逆にメリットとなります。
また、通常のメッセージ配信は、ユーザーは友だち登録をした後に届くメッセージしか読むことはできません。
しかし、タイムライン投稿の場合、ユーザーは自分が友だち登録する以前の投稿を、さかのぼって閲覧することができます。
このようにそれぞれメリット・デメリットがありますので、違いに着目して特徴を活かした運営を心掛けましょう。
あいさつメッセージ
あいさつメッセージとは、ユーザーが友だち追加してくれた際に自動配信されるメッセージです。
友だち登録してくれたユーザーに最初に届くLINEのメッセージですので、ユーザーからの第一印象を決定づける非常に重要なポイントとなります。
あいさつメッセージでユーザーの興味を惹くことができるかどうかが、その後カンタンにブロックされるか、継続的にメッセージを読んでもらえるかを分けることになると言っても過言ではありません。
設定方法はとても簡単です。
管理画面に入って「あいさつメッセージ」をクリック。
設定画面に変わったら、入力フォームに内容を記入するだけです。
絵文字や画像を使うこともできます。
あいさつメッセージで伝えるべき内容として・・・
・ 配信される情報の内容や頻度
・ プッシュ通知をオフにする方法
・ 友だち追加特典の内容や価値
・ その他のオトク情報
などが挙げられます。
吹き出しを上手に分けて、動画や画像も活用しながら、上記のような項目を盛り込みましょう。
チャット
チャット機能は、LINE公式アカウントを友だち追加してくれたユーザーと1対1でトークができる機能です。
通常のLINEアプリと同じように、ユーザーと個別でコミュニケーションを取ることができるので、きめ細かなやり取りをする中で信頼関係を構築していくことができます。
チャット機能を使ったユーザーとのトークは、従量課金の対象となるメッセージにはカウントされないため、アカウントタイプや料金プランを問わず回数無制限で行うことが可能です。
チャット機能では、通常のLINEアプリと同様、テキストだけでなくスタンプや写真、動画などの添付ファイルが送信できます。
また、ユーザーとのトークをスムーズに進めるために、下記のような機能も備わっています。
ユーザーの名前をこちらが判別しやすいものに変更できます。
・ ユーザー属性に合わせたタグの設定
一定の属性でユーザーを分けたうえで、特定のタグの付いたユーザーに対してのみメッセージを配信するオーディエンス配信(前述)が可能になります。
・ ユーザーの情報やメモを記載
ユーザーの各種の情報やスタッフ間で共有したい情報をメモで残すことができます。
なお、ノートの情報はユーザーには公開されません。
チャット機能の注意点
友だち追加してもらったユーザーとチャット機能でトークを始める場合、こちらから先にメッセージを送ることはできません。
まずユーザーの側からメッセージを送ってもらう必要があります。
そのため、チャットによる問い合わせを受け付けていることをユーザーに周知することが重要です。
また、「キーワードを送信してもらうと、お礼にプレゼントを差し上げます」ということを、友だち追加後のあいさつメッセージで書いておき、そのキーワードに対する自動応答メッセージでプレゼントが送られるようにしておけば、自然なやり取りの中でユーザーに最初のメッセージを送信してもらえます。
ユーザー側にもプレゼントがもらえるというメリットがあるため、最初のメッセージを送ってもらえる確率が上がります。
この方法もオススメです。
応答メッセージ / AI応答メッセージ
応答メッセージとは、ユーザーからメッセージを受信したときに自動でメッセージが送信される機能です。
ユーザーから送られたメッセージに含まれる特定のキーワードに対して返信する内容を設定できます。
AI応答メッセージとは、ユーザーからメッセージを受信したときに、AIが内容を判別して適切なメッセージで返信する機能です。
応答メッセージのようなキーワード対応ではありませんので、あらかじめキーワードを設定する必要はありません。
どちらの機能も、設定は管理画面上で行います。
これらの機能を使うことによって、ユーザーからの問い合わせに業務時間外でも対応できるようになるため、ユーザーを待たせることがなくなり、利用満足度アップが期待できます。
また、自動応答で対応できる問い合わせと、個別に対応すべきものを選別することで、問い合わせ対応の工数を減らし、業務の効率化を実現させることも可能です。
カードタイプメッセージ
カードタイプメッセージとは、横にスライドさせることで複数の画像を表示させるカルーセル形式によって、複数のカードコンテンツを配信できる機能です。
下記4種類のカードタイプからコンテンツの内容に適したものを選択して情報を入力します。
・ ロケーション:店舗や物件の紹介に適したタイプ
・ パーソン:人物の紹介に適したタイプ
・ イメージ:画像の訴求に適したタイプ
カードタイプメッセージは、1つ1つのカードに、ラベル・写真・タイトル・説明文・価格・アクション(CTA)といった項目を入力して簡単に作ることができます。
アクション(CTA)の項目には、ユーザーに起こしてほしい行動(誘導先)を設定することができ、
・ クーポン
・ ショップカード
・ リサーチ
カードタイプメッセージは1つの吹き出しで最大9つのカードコンテンツを配信できるため、多くの情報を一度の配信で届けられるというメリットがあります。
また、複数の商品をオファーする際、何通も連続でメッセージを送るのではなく、1通のメッセージで最大9つの商品をオファーできるという点も大きなメリットです。
このようにメリットが大きく、工夫次第で様々な活用法が考えられる機能ですので、魅力的なカードを作って、ユーザーにしっかりと行動を促しましょう。
リッチメニュー
リッチメニューとは、LINE公式アカウントのトーク画面下部に大きく表示されるメニューです。
このリッチメニューには、1~6つまでのエリアを設置することができ、レイアウトは10種類以上から選択できます。
そして、それぞれの項目に誘導先のコンテンツを設定することが可能なので、ホームページにおけるグローバルナビゲーションと同様の機能を果たします。
このリッチメニュー機能は、無料プランでも機能差なく使えますので、LINEマーケティングを実践する上で非常に重要な役割を持っています。
各エリアに設置できるコンテンツタイプは下記のものです。
・ クーポン
・ (ユーザー側からの)テキスト発言
・ ショップカード
中でも、URLリンクは、自身のWEBサイトやブログだけでなく、SNSやgoogleマップ、予約フォームなどへのリンクも設置できるため、ユーザーにとって利便性の高いメニューを作ることができます。
リッチメニューはユーザーがLINE公式アカウントのトーク画面に入ると必ず表示されます。
したがって、ユーザーがサイトやブログを検索しなくても、ユーザーの目に入る機会が多くなる非常に重要なコンテンツです。
リッチメッセージ
リッチメッセージは、リンク付きの画像を送信できる機能です。
テキストと画像や動画を1枚の画像内にまとめることで、視覚的にアピールすることでき、多くの情報を分かりやすく伝えることが可能となります。
リッチメッセージは、1つの画像に対して最大6箇所のリンクエリアを設定し、それぞれに誘導先を設置することが可能です。
画面幅いっぱいに表示される画像を使ってコンテンツをアピールできるため、通常のテキストメッセージより高い誘導効果が見込めます。
リッチメッセージの画像に設置できるコンテンツは「URLリンク・クーポン」の2種類となっており、自社のWEBサイトやブログはもちろん、SNSなどへのリンクも設置することができます。
また、この機能はアカウントタイプや料金プランを問わず使用することが可能です。
以上のようにリッチメッセージは訴求効果の高いコンテンツではありますが、あくまでもメッセージとして配信するため、新しいメッセージが配信される度にトーク画面の上部に流れていってしまいます。
そのため、常にアピールしたいコンテンツへの誘導よりも、期間限定のキャンペーン情報や直近のイベント告知など、リアルタイムな訴求を行う際に活用することをオススメします。
リッチビデオメッセージ
リッチビデオメッセージは、リンク付きの動画を送信できる機能です。
リッチメッセージは画像ですが、リッチビデオメッセージはその動画版ということができ、テキストや画像だけでは伝わらない点を動画でアピールできるという大きなメリットがあります。
動画に設置できる項目は「URLリンク」のみですが、再生ボタンを押さなくともメッセージを開封した時点で自動的に動画(無音)が再生されるため、反応率やクリック率が高くなるのを期待することができます。
リッチビデオメッセージ自体は「リンク付きの動画を送信できる機能」ではありすが、リンクを設置せず純粋に動画だけを配信することも可能です。
また、動画の再生中や終了時に、画面右上に「アクションボタン」を設置することで、外部のリンクへ誘導したり、購入動作へつなげたりするなど、次のアクションをユーザーに促すこともできます。
このアクションボタンのテキストは、「詳細はこちら」「購入する」「予約する」「お問い合わせはこちら」「資料を請求する」「ほかの動画をみる」など、10種類以上の定型文の他、全角20文字以内で任意のテキストを表示させることもできます。
なお、リッチビデオメッセージで送信できる動画のファイルサイズは200MB以下までとなり、長時間の動画を配信することはできません。
ですので、長時間の動画を視聴してもらいたい場合は、ダイジェストとして短い動画をリッチビデオメッセージ機能で配信し、そこにリンクを設定して長時間の本編動画へ誘導する、という使い方がオススメです。
リッチビデオメッセージも他の機能と同様、非常に汎用性の高い機能ですので、ユーザーにアピールする高い動画を配信しましょう。
クーポン
クーポン機能とは、主に店舗ビジネスなど、オフラインでユーザーと対面する機会がある来店型のビジネスモデルで利用できるクーポンを発行する機能です。
商品購入やサービス利用などの際にクーポン画面を提示することで、割引やプレゼントなどの特典を受け取ることができるなど、ユーザーにとって直接的なメリットが大きくなるため、新規集客・リピーター獲得どちらにも活用することができます。
クーポンはLINE公式アカウントの管理画面から「クーポン名・有効期限・画像」などいくつかの項目を設定するだけで簡単に発行することができ、作成したクーポンはメッセージで配信するだけではなくタイムラインに投稿したりリッチメニューに設置したりすることも可能です。
クーポン活用のポイント
クーポンは、特典内容や有効期限などを運営側で自由に設定することができますが、さらに、配布したクーポンの開封数や使用数などのデータ分析も可能です。
「配布したクーポンの開封数は多いのに、実際の使用数が少ない」という状況であれば、来店促進のメッセージを配信するといった施策を追加的に行うことができますし、「次回以降はさらに魅力的なオファー内容に変更する必要がある」など、改善点もデータによって見えてきます。
また、このクーポンには「配布したクーポンをユーザーがタップすることで抽選が始まり、当選した人のみがクーポンを利用できる」という抽選機能を持たせることもできます。
クーポンを作成する際に、1〜99%の当選率や当選の上限数を設定できるため、店舗の戦略やクーポンの目的に合わせた活用が可能です。
この抽選機能により「普通にクーポンを受け取るよりも、抽選に当たったクーポンの方が利用動機は強くなる」というメリットが生まれます。
ただし、その一方、当選しなかったユーザーは来店のモチベーションが下がりやすいという懸念点もあるため、抽選に外れた場合にも「別途、割引率を抑えた別のクーポンを配布する」などの配慮も必要になってきます。
ショップカード
ショップカードは、商品の購入や店舗への来店などの特典として付与するポイントをLINE上で発行・管理できるポイントカードです。
ポイント付与用のQRコードを店頭で用意しておき、来店したユーザーにLINEアプリからコードを読み込んでもらうことでポイントを付与することができ、一定数のポイントを貯めてゴールに達すると特典としてクーポンを配布することができます。
このショップカードは、カードをなくしたり忘れたりする心配がなくなるため、紙のポイントカードと比べて利便性が高く、店舗側・ユーザー側双方にメリットの大きな機能となります。
ショップカード活用のポイント
ショップカードは
・ゴール到達時の特典内容
・ゴール到達後のランクアップカードの設定
・来店や購入金額などポイント付与の成果地点
・カードの有効期限やポイント取得の制限
また、利用データの分析もできるため、店舗のリピーターを獲得するためにとても効果的です。
データの分析結果をもとに、設定した上記の各項目を検討し直したり、キャンペーンと連動させて再来店を促したりするなどの施策につなげることができます。
さらに、ショップカードはリッチメニューのコンテンツとしても設定できるという点も大きなメリットになります。
紙のショップカードの場合、財布やカードケースに入れたまま、いつの間にか期限が過ぎていた、ということになることも少なくありません。
ですが、LINEの場合はメッセージを配信してユーザーにトーク画面を開いてもらうことで、その時に目に入ったリッチメニューからショップカードを確認してもらえる可能性が高くなります。
そのうえ、ポイントの有効期限をユーザーに通知する機能もあるため、「ポイントを埋めたいという欲求」や、「有効期限までに来店しようという動機」を生み出すことができ、来店頻度の向上に役立てることが可能です。
プロフィール
プロフィールとは、サービスや店舗などの画像や紹介文、基本情報などを設定・表示できる機能です。
アカウントを友だち追加する際にも表示されますので、ユーザーにとって魅力的な情報を掲載しましょう。
プロフィールページでは
・ 基本情報の設定
・ プラグインの追加
ボタンの設定
ボタンは最大3つまで設定可能です(「トーク」は必須項目となります)。
・ 投稿:タイムラインへの移動ボタン
・ 通話:LINEコールまたは設定した電話番号へ発信するボタン
・ 位置情報:設定した地図への移動ボタン
・ クーポン:クーポンプラグインへの移動ボタン
・ ショップカード:ショップカードプラグインへの移動ボタン
・ サービスぺージ:設定したサービスページに移動するボタン
・ 予約:設定した予約ページに移動するボタン
「トーク」のほか、利用頻度や重要度の高いコンテンツへの移動ボタンを設定しましょう。
基本情報の設定
基本情報には下記の項目を掲載できます。
・ 営業時間
・ 予算
・ 電話番号
・ Webサイト
・ 支払い方法
・ 設備
・ 地図
ここには、ご自身のLINEマーケティング上、必要な項目を載せてください。
プラグインの設定
プラグインとは、プロフィール上に表示させるメニューを自分で選択・設定できる機能です。
プロフィール設定画面で「追加」をクリックし、設定したいプラグインを選択します。
プラグインとして追加できる項目は下記6種類です。
・ コレクション
・ 最新コンテンツ
・ デリバリー/テイクアウト
・ クーポン
・ ショップカード
テキストの設定
2000文字以内の文章と1枚の画像を掲載できます。
詳細なプロフィールや商品の開発秘話、お客様の声など、長文で記載したい内容に適しています。
コレクション
扱っている商品の紹介ページを作成できます。
画像、タイトル、説明文をつけて掲載し、リンクを貼ることもできますので、詳細ページや販売ページへ誘導することも可能です。
最新コンテンツ
タイムラインの新規投稿された画像を表示させることができます。
ユーザーがタイムラインを開く前に、ここでアピールすることが可能です。
デリバリー/テイクアウト
デリバリーやテイクアウトで提供可能なメニュー、利用可能な時間や注文方法などを掲載することができます。
受付先の電話番号や外部サイトのURLも設定できるので、飲食業で広く活用したい機能です。
クーポンとショップカードについて、プロフィール設定画面で行えるのはプラグインメニューの追加のみで、各種設定はそれぞれのメニューから行ってください。
アカウント満足度調査
アカウント満足度調査とは、ご自身の運営するLINE公式アカウントに対するユーザーの満足度を調査できる機能です。
メッセージでアンケートを配信し「NPS®」という顧客満足度を測る指標を使って結果を測定することで、アカウントに対するユーザーの評価を知ることができます。
アンケート内容は「あなたはこのLINE公式アカウントを友人や同僚に薦める可能性は、どのくらいありますか?」というもので、この質問に対しユーザーから0~10の評価をつけてもらうことで満足度を測定します。
さらに、プレミアムアカウントと認証済アカウントは、ユーザーが自由に要望を回答できる設問を利用することも可能です。
アカウント満足度調査活用のポイント
アンケートは配信が完了すると調査リストに表示され、リストには2年以内に実施された8調査分が保存されます。
回答数が25人を超えた場合、調査結果をエクセルファイルでダウンロードでき、24人以下の場合は、管理画面上から回答結果を確認することができます。
アカウント満足度調査は90日のインターバルを経て定期的に行うことが可能ですので、過去の数値と現在の数値を比べて現在の施策を見直したり、将来のアカウント運営に反映させたりするなどして有効に活用しましょう。
分析
分析機能は、LINE公式アカウントの運用状況を把握するために必要な各種の情報を数値で確認できる機能です。
分析機能で確認できる項目は、
・ メッセージ通数
・ メッセージ配信
・ チャット
・ タイムライン
・ クーポン
・ ショップカード
友だち
友だちの項目では、任意の期間で「友だち追加数・ターゲットリーチ数(セグメント配信を行える友だちの総数)・ブロック数」といった数値や、ユーザーの性別・年齢(年代)・地域、さらにはユーザーが友だち追加した経路などの情報を確認することができます。
友だちの増減やユーザー属性を把握することで、配信内容を、よりターゲットのニーズに合った情報に近づけていくことが可能になります。
友だち追加施策がうまくいっていないという場合は、まずこの項目を分析して、改善できる点がないか検証してみてください。
メッセージ通数
メッセージ配信数・チャットでのメッセージ送信数が確認できます。
無料で送れるメッセージと追加料金のかかるメッセージ、それぞれの配信通数を確認できるため、従量課金の対象となるメッセージの割合をチェックし、配信頻度の調整・改善を行うことができます。
メッセージ配信
過去に配信した「メッセージの配信日時や開封数・メッセージ内リンクのクリック数・動画や音声の再生数」を確認できます。
また、動画や音声については、再生開始・再生完了それぞれの数値を集計できるので、より詳細な分析を行うことができます。
ユーザーの画面に表示されるメッセージの文章やタイトルは魅力的か、または配信の日時や頻度は適切か、さらに配信内容はユーザーのニーズにマッチしているかなど分析して、各項目の数値向上を目指しましょう。
チャット
「アクティブなチャットルーム数・受信メッセージ数・送信メッセージ数」が確認できます。
こちらからのメッセージ配信に対してユーザーから返信があると、アクティブなチャットルーム数や送受信メッセージ数に反映されるため、メッセージの配信と連動してチャットの分析を行うことで、どのような情報がユーザーにとって需要が高いのか分かります。
タイムライン
タイムラインへの投稿がLINEユーザーに表示された回数や、クリック・いいね・コメント・シェアされた件数が確認できます。
普段のタイムライン投稿がどのくらい閲覧されているかを知っておくことで、拡散力の高いコンテンツを投稿した際に、どの程度インプレッションに影響があるかなどの予測を立てることができます。
タイムラインもうまく活用すれば、リピーターや新規顧客の獲得に繋げることができますが、むやみに投稿しても、見られなければ意味がありません。
タイムラインへの投稿を行った際にしっかり分析しておくことで、反応の良かった投稿の特徴をつかむことができ、効果的に売上アップにつなげることが可能となります。
クーポン
作成したクーポンの一覧と、各クーポンの「開封ユーザー数・取得ユーザー数・使用ユーザー数」などが確認できます。
クーポンの開封・取得・使用という各段階における数値をチェックできるので、どの段階が上手くいっているか、または上手くいっていないかを検証することが可能となります。
また、抽選クーポンの分析も行うことができ、クーポン同様、「開封ユーザー数・取得ユーザー数・使用ユーザー数」といった項目をはじめ、抽選テスト結果(当選ユーザー数)も確認することができます。
クーポンも活用次第でマーケティングに大きな影響をもたらしうるコンテンツですので、細かく分析を行って施策に活かしてください。
ショップカード
ショップカードの発行数や一定期間での使用率、さらには付与ポイントの合計数・有効期限切れショップカード数・発行済み特典チケット数・使用済み特典チケット数など、かなり細かな数値までチェックすることができます。
また、ポイント数毎のユーザー分布グラフも見ることができますので、リピート率やロイヤル顧客割合を判断することも可能です。
ショップカードの分析によって、有効友だち数に比べショップカードの有効数があまりにも少ないことが判明した場合、ショップカードを認知してもらう施策を見直す必要があります。
店舗での友だち追加POPの内容や、注文時や会計時の声かけを再度見直してみましょう。
また、アカウントをブロックしているユーザーがショップカードを使用するには、まずブロックを解除することが必要なので、ブロック対策としてショップカードを積極的に活用するのもオススメです。
オプション機能
LINE公式アカウントのオプション機能とは、これまで解説してきた基本機能・便利機能のほかに有料で追加できる機能です。
ここでは、代表的な7つのオプション機能を解説します。
LINEプロモーションスタンプ
LINEプロモーションスタンプとは、店舗・企業が広告費を支払うことで、ユーザーに提供されるスタンプです。
店舗・企業独自のスタンプをユーザーに利用してもらうことで自社ブランドの認知やファン獲得を実現することができます。
今やLINEスタンプは日常のコミュニケーションに欠かせないアイテムとなっていますが、友だちであるユーザーが他のユーザーとやり取りする際にLINEプロモーションスタンプを利用することで、スタンプがアカウントの広告としての役割を果たします。
料金については、定額プランと、ダウンロード数に応じた従量課金プランが用意されているため、予算や用途に合わせた柔軟な活用が可能です。
ただ、独自のスタンプというと、自社キャラクターを持たない企業は困ってしまうかもしれません。
ですが、自社キャラクターを持っていなくても、LINEクリエイターズスタンプを活用して、クリエイターにスタンプを制作してもらって配信できるプランもあります。
予算が許す範囲でこのようなプランも利用するなどして、個性的なスタンプをLINEマーケティングに活かしましょう。
LINE通知メッセージ
LINE通知メッセージとは、LINEに登録されているユーザーの電話番号と企業が保有する顧客の電話番号を照合することで、公共料金のお知らせなど日常生活で重要なメッセージを、友だち登録されていないユーザーにも配信できる機能です。
当初は、社会生活に必要不可欠なインフラ企業を中心とした6社限定で始まったサービスですが、LINE公式アカウントが企業からの広告配信だけでなく、問い合わせや各種手続きなどユーザーにとって便利なツールとして進化してきたことを背景に、通知メッセージを利用する企業も徐々に増えています。
LINE通知メッセージは、ユーザーが友だち登録していない企業からもメッセージが届くサービスであるため、LINE社の審査によりユーザーにとって有用かつ適切であると判断されたメッセージに限定され、広告の要素を含んだものは除外されます。
さらに、このメッセージはLINE社が定める「サービス向上のため情報利用」に同意し、かつ「通知メッセージ」の受信設定をしているユーザーのみに配信されます。
前述の通り、この機能はLINE社による審査に通らなければならないため、全ての企業が活用できるものではありませんが、ユーザーに重要な通知を見てもらう機会が増えるという大きなメリットもありますので、該当可能性のある企業は一度導入を検討してみてはかがでしょうか。
LINEチャットPlus / LINEコールPlus
「LINEチャットPlus」と「LINEコールPlus」とはカスタマーサポート向けのオプションサービスです。
カスタマーサポートにLINEを導入することで円滑で迅速な対応を実現することができます。
LINEチャットPlusでは、AIチャットのツールと有人対応のツールを組み合わせることで、FAQベースの自動返信はAIが行い、AIでは答えることができない場合は有人対応へ切り替えるといった対応が可能です。
また、オペレーターからユーザーへ送られるメッセージは、追加メッセージ料金の対象外となるため、コストを気にせずチャットでの丁寧な対応ができるようになります。
問い合わせがチャットで解決されることによって、ユーザーはすぐに回答を得ることができますし、企業はスタッフの電話対応オペレーションを軽減できます。
一方、LINEコールPlusでは、オペレーターとユーザーがLINEで通話するため、ユーザーも企業も通話コストを削減できます。
ユーザーとしては、LINEで気軽にオペレーターと通話できるので、問い合わせがしやすくなるとい点もメリットです。
このように、「LINEチャットPlus」と「LINEチャットPlus」は別のサービスとなりますが、どちらも「すぐに無料でつながるカスタマーセンター」を実現するものなので、ユーザー満足度の向上と業務の効率化に大きく役立ちます。
カスタマーサポートにおけるユーザー満足度や業務効率化に課題を抱える企業に活用していただきたいサービスです。
LINEオーディエンスマッチ
LINEオーディエンスマッチとは、モバイル広告IDや電話番号情報をベースに、ID連携していないアカウントの友だちに対してもメッセージを配信できる機能です。
従来、企業データとLINEアカウントを連携させてターゲティング配信を行うには、ユーザーによるアカウント連携作業が必要でした。
しかし、LINEオーディエンスマッチを使うことで、LINEアカウントの電話番号と企業が保有する電話番号を照合するだけで、企業データとLINEアカウントを連携させることができるようになりました。
これにより、ID連携率を向上させ、それぞれのユーザーに最も適したメッセージの配信が可能となっています。
配信対象のユーザーは下記条件を満たす必要があります。
・ 自社アカウントと友だちであること
・ ユーザーによりデータの利用が許可されていること
・ 企業が保有するユーザー情報とLINE社が保有する情報が一致すること
このサービスによって、自社アカウントの友だちにID連携を促すことなく、ターゲティング配信ができるようになりますので、自社データベースのID連携が進んでいないという場合は、活用してみるのも良いでしょう。
友だち追加広告
友だち追加広告とは、LINE広告で提供している広告配信機能の1つである Cost Per Friends(CPF)をLINE公式アカウントのWeb版管理画面から出稿できる機能です。
LINE NEWSやLINEアプリのタイムラインという、ユーザーの多いメディアに友だち追加を促す広告が配信されるため、友だち獲得のチャンスが大幅に広げることができます。
広告の配信先を「性別」「年齢」「エリア」「興味・関心」という属性によって絞り込めるので、ご自身のLINE公式アカウントにマッチした配信先にすることで、高い広告効果を見込むことが可能です。
予算の範囲内で友だちの追加数が最大になるように広告が配信されるので、コストパフォーマンスの面でも安心して利用することができます。
また、広告の表示回数や友だち追加数などの分析機能もついているので、分析結果をもとに広告の出し方を検証することも可能なサービスです。
コストを押さえつつ友だち獲得数を最大化させたいなら、利用価値のあるオプション機能といえます。
LINE LIVE
LINE LIVEとは、リアルタイムで動画を配信できるライブ配信サービスです。
ライブ配信といっても、音楽や歌などのパフォーマンスではなく、日常のトークや音声だけの配信も可能ですので、イベントやキャンペーンなどの告知に活用することができます。
配信開始時には、ライブ開始を告知するメッセージとタイムラインが自動で配信・投稿されるため、より多くのユーザーに視聴してもらいやすくなる点もメリットです。
また、LINE LIVEでは、ライブ配信だけでなく、事前にLINE LIVEの管理画面でアップロードした動画を任意の日時に配信するオンデマンド配信(データライブ配信)も可能です。
実際にライブ配信が始まった後は、LINE LIVEの管理画面内でユーザー監視、コメント監視などを行うことができます。
LINE LIVEの視聴媒体は、LINE公式アカウント・LINE LIVEアプリ・WEBとなり、配信時には、これら3つの媒体で同時配信されることになります。
配信者側で媒体を選んで配信を行うことはできません。
ただし、友だち限定配信にした場合は、LINEアプリもしくはLINE LIVEアプリのみで視聴可能となります。
LINE LIVEの注意点
LINE LIVEは公衆配信となりますので、配信する映像や音声が他者の権利を侵害しないコンテンツであること、あるいは公序良俗に反しないことなど、LINE LIVEのガイドラインに合意する必要があります。
さらに、ライブ実施の前に、企業や商品・サービスの審査と企画の審査を通過しなければなりません。
この記事のまとめ
この記事では、「LINE公式アカウントをビジネスに導入したものの、
機能が多すぎて何を使えばいいのか分からない。」という方のために、
基本機能・便利機能とオプション機能の詳細や活用方法のポイントについて解説しました。
LINE公式アカウントを正しく活用できれば、売上の最大化・顧客フォローや経費削減など
今後のビジネスに貢献できるということが想像できたのではないでしょうか。
ご自身のビジネスに合った使い方を覚えてLINE公式アカウントを上手に活用しましょう。